メイヤーレモン・マーマレード(マイヤーレモン)

アロマセラピーや香水に使われる、香り高いマイヤーレモン(メイヤーレモン)で作るジャムです。レモンよりも穏やかな酸味と甘い香り。オレンジの色鮮やかな、一味違うマーマレードです。

材料
マイヤーレモン(メイヤーレモン):360g
砂糖:220g(60%)
水:適量

作 り 方

①マイヤーレモンの実を流水で洗います。包丁で1/2に切り、スクイーザー(レモン絞り器)でレモンを絞り、種を取り除いて果汁を鍋に入れます。

②スプーンで内果皮(果肉を包む薄皮)を掘り出して別に用意した鍋に入れ、適量の水で煮ます。網杓子でパルプ(固形物)を取り除き、煮汁を①の鍋に入れます。

③果皮の黄色い部分だけを残すように白い綿を取り除き、果皮を千切りにします。千切りにした果皮(ピール)を水に浸し、2、3回水を入れ替えてよく洗います。*果皮に含まれる苦味をとるためです。苦み抜きの時間は、好みに合わせて調整してください。

④ピールの水を切って、①の鍋に入れます。砂糖を加えて中~弱火で煮ます。(水が足りないようなら足します)

⑤焦げつかないようにヘラで掻き混ぜ、ピールに透明感が出て液に粘り気が出てきたら火を止めます。

⑥熱湯消毒したガラス瓶にマーマレードを移し、蓋を閉めます。室温で冷ましてから、冷蔵庫等に貯蔵します。

※ここで紹介しているのは、果汁を絞るマーマレードの作り方です。果肉を使ったマーマレードの作り方は、果肉からつくるマーマレードをご覧ください。

<一口メモ>
マーマレードは苦過ぎると食べられません。果皮に含まれるナリンギン、リモノイドなどの苦味成分によるもので、加熱すると可溶性となり、ジャムの中に溶けだして苦味のもととなります。
作り方②で内果皮から煮汁を作るのは、ペクチンを抽出するためです。同時に苦み成分も溶出するので、苦みが気になる場合は煮過ぎないようにします。
作り方③でピールの苦みを抑えたい場合は、ピールを熱湯に15分程度浸して苦味成分を溶出させてから水洗いをし、ピールをよく絞ります。同時に果皮に含まれる芳香成分もいくらか失われてしまいますが、柑橘系マーマレードでは苦味も美味しさのひとつですので、風味をあまり損なわないように適度に苦味を抜くのがコツです。
マイヤーレモンは果皮が薄く苦みも控えめなので、好みに合わせて苦みを調節します。
<ミニ知識> マイヤーレモン
ミカン科ミカン属マイヤーレモン。
中国が原産で、レモンとオレンジが自然交雑したと考えられています。
1908年、アメリカ合衆国農務省職員のフランク・ニコラス・マイヤーがアメリカに持ち込んだことから、マイヤーレモンの名がつきました。メイヤーレモンは通称で、マイヤーレモンが正式名称です。
中国では観賞用に植木鉢で育てられています。
レモンより小ぶりで丸みがあり、果皮が薄く、熟すとオレンジ色になります。
レモンに比べて酸味が少なく、糖度は高めです。国内では三重県を中心に、兵庫・和歌山・静岡県などで栽培され、11~3月頃に出回ります。兵庫県伊丹東野産のものはたみまるレモンというブランド名がついています。
6~10月頃には、ニュージーランド産のものが出回ります。