柿ジャム(完熟富有柿)

柔らかくなった完熟柿で作るジャムです。ねっとりした完全甘柿の富有柿で作るジャムは、独特の風味を持った異次元の味が楽しめます。ジャムにすると渋くなる柿がありますので、品種に注意してください。

材料
富有柿(完熟):340g白ワイン:大匙2
砂糖:70g(20%)
レモン果汁:大匙1

作 り 方

①柿を流水で洗い、1/8の大きさに切ります。

②皮と種を取り除いて鍋に入れ、実をヘラで潰します。

③砂糖を加えて1~2時間置き、水分を出します。

④中火で煮て、焦げつかないようにヘラで混ぜます。沸騰したら弱火にし、全体に柔らかくなったら火を止めて15分間置きます。

⑤白ワインを加えて中火で煮ます。*白ワインは好みです。ほかのお酒や、入れなくてもかまいません。
沸騰したら弱火にし、とろとろになったらレモン汁を加えます。かき混ぜて若干緩いところで火を止めます。

⑥熱湯消毒したガラス瓶にジャムを移し、蓋を閉めます。室温で冷ましてから、冷蔵庫等に貯蔵します。
<一口メモ>
柿に含まれるタンニンには渋味があり、熱すると水溶液中に溶け出して渋いジャムになってしまいます。そのため、渋くないジャムにするにはタンニンの少ない柿を材料に選びます。
柿ジャムに適しているのは、御所柿、富有柿、次郎柿、太秋柿(たいしゅうかき)です。
また、柿は煮ると粘るので、ヘラでかき混ぜ焦げないようにします。
<ミニ知識> 富有柿
カキノキ科カキノキ属の落葉樹。東アジアが原産で、日本には奈良時代までに渡来しています。
富有柿は御所柿系統の柿の木を、明治時代になって岐阜県の福島才治が接ぎ木して育成した完全甘柿です。
富有柿は果肉の柔らかいのが特徴で、和歌山県、奈良県などの西日本を中心に栽培され、最も生産量の多い柿となっています。
柿には甘柿と渋柿があり、熟した際の含まれるタンニンが不溶性のものが甘柿となります。溶性の渋柿は干し柿にすると渋味が抜けて甘くなります。干し柿は平安時代には作られています。
柿には1000近い品種があり、甘柿は20種類程度です。