梨ジャム(新高)

10~11月にかけて出回る大玉の梨、新高でつくるジャムです。たっぷりとした果汁を濃縮した甘さの中に、梨のデリケートな風味が楽しめます。市販品はほとんどなく、手作りならではの通の味のジャムです。

材料
新高:300㎏(1個)白ワイン:大匙1
砂糖:60g(20%)ペクチン:小匙1
レモン汁:大匙1

作 り 方

①梨の実を流水で洗い、8等分に切ってから芯と皮を剥きます。

②実を厚さ2~3ミリの銀杏切りにして鍋に入れます。(フードプロセッサで細断してもかまいません)

③砂糖を加えて1~2時間置き、水分を出します。中火で煮て、ヘラで実を細かく砕いて早く煮崩れるようにします。

④沸騰したら弱火にし、柔らかくなったら火を止めて15分間置きます。白ワインを加えて強~中火で煮ます。沸騰したら弱火にして、ペクチンとレモン汁を加えます。
*白ワインは好みです。ほかのお酒や、入れなくてもかまいません。
*ペクチンは、入れなくてもかまいません。

⑤水分が飛んでとろとろになったら、火を止めます。

⑥熱湯消毒したガラス瓶にジャムを移し、蓋を閉めます。室温で冷ましてから、冷蔵庫等に貯蔵します。
<一口メモ>
梨ジャムは実が固く水分が多いために、煮詰めるのに時間がかかります。ヘラで細かく砕いて早く煮詰まるようにします。
※フードプロセッサを使った梨ジャムの作り方は、二十世紀を参照してください。
<ミニ知識> 新高
バラ科ナシ属ヤマナシの一品種。
ナシの原産は中国で、日本には弥生時代に渡来したといわれます。野生種のヤマナシの栽培品種が果物として食べられるナシで、和梨とも呼ばれます。
ナシには黄褐色の赤梨系と、淡黄緑色の青梨系に分けられ、新高は赤梨系です。
東京府立園芸学校の菊地秋雄によって交配され、当初は新潟県の天の川と高知県の今村秋の交雑と考えられていました。それぞれの県名から一字ずつ採って1927年に新高と命名されたといわれますが、現在では、天の川と長十郎の交雑品種であることがわかっています。
やや大きめのサイズで酸味は少なめ、9月中旬から11月にかけて出回ります。
幸水、豊水に次ぐ第3位の生産量で、千葉県、熊本県などで栽培され、新潟県は3位、高知県は6位となっています。